東京のベトナム語教室コラム

旅行でも仕事でもつかえる便利な言葉!ベトナム語の挨拶は5種類覚えておけば大丈夫

東南アジアにある国・ベトナム。2020年は新型コロナウイルスの世界的な蔓延などで、海外旅行に出かける方は大きく減りましたが、近年海外旅行先としても人気の地域です。

そんなベトナムに旅行や仕事で行ったときに困らないように、最低限挨拶くらいは覚えておきたいところ。そこでベトナム語で使える代表的な挨拶をご紹介しましょう。

1.ベトナム語のベースは中国?

ベトナム語は、ベトナム国内でも8割以上を占めるキン族の母語になります。ベトナムは何度も中国から支配を受け、紀元前111年からは1,000年にわたり中国の支配下にあり、この影響が言語にも残っているのです。

そのためベトナム国内に残る古い文書などは漢字表記のものも多く、当時から中国から多くの影響を受けていることがわかります。近年では漢字の使用はほとんどなくなっており、ベトナム国内でも漢字を使える方はほとんどいません。

2.発音はフランス語の影響を受ける

日本人にとって中国語は、比較的習得しやすい言語といわれています。これは発音が比較的近いということも大きな要因でしょう。そんな中国語の影響を受けるベトナム語ですが、発音に関してはフランス語に近い発音になります。

ベトナムは1887~1945年まで、カンボジアとともに「フランス領インドシナ」としてフランスの植民地でした。この時の営業が言語に残っており、言葉の成り立ちなどは中国の影響を受け、発音の影響はフランス語の影響を受ける独特の言語として発達しました。

3.ベトナム語の挨拶5種類

ベトナム語のベースを知ったところで、ベトナム語の挨拶を覚えていきましょう。ベトナム語の挨拶は5種類と紹介していますが、もっともポピュラーな言い回しを1つ覚えておけばかなり汎用性が高いのも事実です。最低限この1つは覚えておきましょう。

3-1.シン チャオ

 ベトナム語の挨拶で重要な単語が「チャオ(chào)」です。この単語ひとつで「おはよう」、「こんにちは」、「こんばんは」、「さようなら」まですべてカバー可能です。この単語一つ覚えておけば、最低限挨拶は可能といえるでしょう。

チャオの前に「シン(Xin)」をつけることで、ややかしこまった言い方となり、親しい間柄の人物との挨拶は「チャオ」のみというのが一般的です。

ベトナムでもっともポピュラーな挨拶である「チャオ」は、使う相手によって語尾に付ける単語も変わってきます。相手が目上の男性の場合は「チャオ アイン(chào anh)」、目上の女性の場合は「チャオ チー(chào chi)」、年下の場合は男女共通で「チャオ エム(chào em)」
となります。

日本語で言いう敬語のような言い回しがあり、フランス語のように男性と女性で使用する単語が変わる点に注意しましょう。

3-2.ザット ヴーイ ドゥ ク ガップ アイン

これは初めて会う相手に対しての挨拶の言葉です。意味合いとしては「お会いできて光栄です」と同じような使い方で間違いないでしょう。ベトナム語の発音の特徴として、小文字の次の言葉は発音しない、もしくは聞こえない程度に発音するというものがありますので、この挨拶も「ト」、「ク」、「プ」の部分は発音しないくらいのイメージが正解となります。

これをベトナム語で表記すると「Rất vui được gặp anh」となります。ベトナム語の構成としては特殊な構成の文章なので、ベトナム語の文法までしっかりと勉強したい方は、この文章については一旦おいておき、構文の基本から学ぶのがおすすめです。

文章の最後についている単語「anh」は、上でも紹介した目上の男性に対する2人称になります。相手が目上の女性である場合はこの単語を「chi」に、年下の方の場合は「em」に変更して覚えましょう。

3-3.ヘン ガップ ライ

別れ際の挨拶に使用される「Hẹn gặp lại」は、「さようなら」というよりも「また会いましょう」といった意味合いで使用されます。この文章でも小文字の後にある「プ」は発音しないイメージが正解です。

一般的に「さようなら」という場合は、最初に紹介した「チャオ(chào)」で問題ありませんが、「またね」というイメージで使いたいときはこちらの挨拶を使用しましょう。

3-4.クゥエー クゥオン

これは「元気ですか?」という意味の挨拶文です。2度目以降に会う方に対する、少しフランクな挨拶と考えればいいでしょう。日本語で言えば「調子はどう?」くらいのイメージです。

こちらにも2人称代名詞をつけて使いますが、この文章の場合は文頭に代名詞を置きます。「Anh khỏe không?」、「Chi khỏe không?」、「Em khỏe không?」が正しい使い方となります。

3-5.カム オン

最後に「ありがとう」と感謝の意思を伝える言葉です。「Cám ơn」と表記しますが、英語の「Come on」と非常に近い発音になります。覚えやすい言葉であり、いつ使っても問題になる意味でもありませんので、ベトナム旅行などでもどんどん使っていいでしょう。

こちらの挨拶にも2人称代名詞がつきますが、今度は後ろにつきます。カム オンの後ろに適切な代名詞をつけましょう。ちなみに相手が年下か年上かわからない場合は、emではなくanh、chiを使用するのが無難です。

4.まとめ

ベトナム語は日本人にとっては少々とっつきにくいイメージのある言語かもしれません。しかし挨拶に関して言えば、ほぼどんな状況でも「チャオ」で通用します。言葉がわからないからといって無口になるのではなく、どんどん使ってコミュニケーションをとっていきましょう。

近年では東京など大都市を中心にベトナム人、ベトナム出身者も増えています。旅行や仕事でベトナムを訪れる以外にも、こうした挨拶文を使用するチャンスはあるかもしれません。最低限「チャオ」と「カムオン」、そして2人称代名詞を覚えておけば、スムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。

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